こんにちは、バンくんです。
「来年の竹林を作るために、どのたけのこを残せばいいの?」
たけのこ栽培をしていると、毎年必ずぶつかる質問です。
実はこの 「親竹選び」 こそが、 来年・再来年の竹林の質を決める一番重要な作業 なんです。
毎年コメント欄でも質問が多いので、今日は18年たけのこを管理してきた私のやり方を、 時期・位置・見極めの3つのポイント にまとめて解説します。
📺 動画はこちらです。あわせてどうぞ。
→ 親竹(残すたけのこ)の選び方を解説する動画(YouTube)
まず大事な前提|たけのこの大きさ=竹の大きさ
知っておいてほしい大原則。
たけのこが竹になると、その大きさで成長が止まる。それ以上大きくならない。
これが樹木との大きな違いです。
つまり:
- 大きなたけのこ → 大きな竹
- 小さなたけのこ → 小さな竹
「ちっちゃくても育てれば大きくなるかな?」は通じません。 たけのこの段階で残す竹の質が決まる のです。
だから、 たけのこがまだ小さい時点で、残す竹を見極める必要がある わけです。
親竹選びの3ポイント
ポイントはこの3つ:
- 時期:上根(4月上旬・一斉に生え出す頃)に残す
- 位置:歩く動線の邪魔にならない場所
- たけのこの見極め:株元が広がって、浅い根が出ているたけのこ
それぞれ詳しく見ていきます。
① 時期|「上根」の頃に残す(一番難しい)
4月上旬|「9キロ規格」になる頃
私の徳島県阿南市の場合、 4月の上旬 に残すたけのこを決めます。
- 市場出荷の 9キロ規格 になった頃
- 今年(2026年)だと 4月7日 ぐらい
「上根」とは(地元の方言)
地元では 「上根(うわね)」 と呼ぶ時期があります。
浅いところから生えたたけのこが、一斉に出てくる頃
これが徳島県阿南市での「上根」。
全国共通の言葉ではないかもしれませんが、 「浅い場所のたけのこが一気に動き出す瞬間」 が分かれば、それがベストタイミング。
早すぎ・遅すぎのデメリット
| タイミング | リスク |
|---|---|
| 早すぎ | 止まりたけのこになりやすい/大きさの予測ができない |
| 適期(上根) | 風に強くて良い竹になる |
| 遅すぎ | 根が深い/竹が弱い |
わかりやすい目安|「探さなくても掘れる頃」
「上根」が分かりにくい方への目安:
バッと一斉に生え出して、探さなくても掘れるようになった頃
「探して掘ってる」段階はまだ早すぎ。 歩けばたけのこにぶつかるくらい になったらタイミングです。
理想を言えばキリがないですが、 そこまで神経質にならなくても大丈夫 です。
② 位置|動線の邪魔にならない場所に
歩く動線を考える
竹林の中で 自分が歩く動線の邪魔にならない場所 に残します。
うちの竹林は、 横に切った竹を置いて通路を作っている ので、歩く位置がほぼ決まっています。 その通路の邪魔にならないところ に生えたたけのこを残します。
真ん中はNG
通路や作業スペースの ど真ん中に生えたたけのこは残しません。
この 「位置の選定」はかなり大切。
竹になってからずっとその場所にあるわけなので、毎回作業の邪魔になります。
理想は「横に置いた竹を支える位置」
ベストは、 横に切って置いてある竹を支える支柱になる位置。
- 既存の倒した竹の支えになる
- 通路の境界として機能する
- 一石二鳥
ただし、 全部がジャストな位置に生えるわけではない ので、ある程度は妥協します。
印のつけ方|ダンポールを切ったやつ
私は ダンポール(園芸支柱)を切ったやつ を買ってきて、それを残すたけのこの横に立てて印にしています。
色付き棒なら遠目にも一発で分かるのでおすすめです。
③ たけのこの見極め|「株元」と「根」を見る
ここが一番のテクニック部分。
良いたけのこの特徴
- 株元が広がっている
- 表面から根っこが結構出ている
- 節と節の間(節間)が短い
つまり 「浅い場所から生えた、しっかり根を張ったたけのこ」 が良い親竹になります。
なぜ「浅いたけのこ」がいいのか
地下茎は波打つように伸びていて、 深い場所から生えるたけのこ と 浅い場所から生えるたけのこ があります。
| 深い場所から | 浅い場所から(理想) |
|---|---|
| 節間が長い | 節間が短い |
| 根が下にしか張らない | 根が上から地表に貼りつく |
| 風に弱い | 風に強い |
浅い場所から生えたたけのこは、 根が地表に貼り付くようにしっかり張る ので、風で揺られた時に強いです。
風で弱い竹は穴が開く
放置竹林などで、 竹の根元の地面に穴が開いている竹 を見たことはありませんか?
これは、 深いところから生えた竹が台風などで揺さぶられて、根元に隙間ができた 状態。
棒を地面にぶすっと刺してぐるぐる回すと、棒より穴が大きくなりますよね。あれと同じ原理です。
うちの竹林にこの現象がほぼないのは、 浅い根のたけのこを選んで残している から。
ゆっくり育つから風に強い
浅い場所から生えたたけのこは:
- 根を張りながら、ゆっくり成長
- 後から生えた深いやつにバーンと一気に追い抜かれることもある
- でも、 ゆっくり育つから、結果的に風に強い竹 になる
NGなたけのこ|後から生えて根が張ってない
逆に 絶対残してはいけない のは:
- 後から生えてきた、根が張ってないたけのこ
- 蹴った時に根元からポコッと綺麗に折れるようなやつ
「あ、いいの取れた、これ食べれる」みたいに キレイに取れるたけのこは、親竹としてはダメ。
これは粘りがなくて、地下茎としっかり繋がっていない証拠。
止まりたけのこ対策|予備を残しておく
どうしても止まりたけのこは出る
「これだ!」と決めて印をつけたたけのこも、 成長が止まってしまうことがあります。
これを 「止まりたけのこ」 と言います。発生は避けられない。
予備のたけのこを残しておく
対策はシンプル:
本命の周辺に、予備のたけのこを掘らずに置いておく
止まったら、近くの予備に印を差し替えます。
差し替えのパターン
- 早めに印をつけたAが止まりそう → 周辺の良い位置のBに差し替え
- 印をつけてなくても、より良い場所に生えたら差し替え
柔軟に対応 すれば、神経質にならなくても大丈夫。
残すたけのこの大きさ・本数
大きさ|一升瓶ぐらいの太さが目安
私が目安にしているのは 一升瓶程度の太さ。
これは好みなので、地域や栽培方針で調整してOK。
本数|10aあたり50本
うちは 10aあたり約50本 を残しています。
これも竹林の方針次第ですが、密植系の管理だとこれくらいが現実的。
親竹選びは「ヒヤヒヤ」の連続
毎回毎回、印をつけて残したたけのこが:
- 止まらないか
- 獣や虫に食べられないか
- 風で折られないか
…と、 ヒヤヒヤしながら見守っています。
それくらい、 来年の竹林の運命を背負った重要な作業 だということです。
まとめ|親竹選び3つのポイント
おさらいです。
- 時期:「上根」(4月上旬・一斉に生え出した頃)に残す
- 位置:歩く動線の邪魔にならない場所、できれば既存竹の支柱位置
- 見極め:株元が広がって、表面から根が張っているたけのこ
この3点が 親竹選びのコア です。
そんなに選べるほど生えない?
「選ぶほどたけのこが生えない」という方は:
- 肥料が足りていない
- 竹の密度が高すぎる
…のどちらかが原因の可能性が高いです。
しっかり肥料を与えて、密度管理をして、 たくさん生やした中から良い親竹を選ぶ のが理想です。
→ 関連記事:たけのこ栽培は肥料が9割 / 竹林にケイカル
最後に
今期もお疲れ様でした!
今年は私の竹林では結構良い年でした。 体も全く痛くないし、単価も高め で、個人的にはかなり満足できるシーズンでした。
親竹選びの動画も撮りたかったんですが、 その時期は地獄の収穫期と重なっている ので、撮影の余裕は全くなし。
来期に向けて、また良い親竹を選んでいきましょう。
皆さん良き竹林ライフをお過ごしください!
📺 動画版もよろしく:親竹(残すたけのこ)の選び方を解説する動画(YouTube)
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