5月は、たけのこ農家にとって 1年でいちばん大事な月 と言ってもいいくらい、やることが多い時期です。
たけのこ収穫が終わって「やれやれ」と思っているのも束の間。
竹林の体力を回復させる お礼肥。
後から生えてくる 小さなたけのこの処理。
雑草対策。
そして 先止め。
5月にやるべき作業を、一気にまとめます。
5月の竹林の状態
たけのこ発生シーズン終了
3月下旬から続いたたけのこシーズンが、5月で一段落します。
今年もたくさんのたけのこを地下茎から出した竹林は、 エネルギーがかなり枯渇している状態 です。
生育は「たけのこ → 地下茎」に切り替わる
5月は、竹林の中で大きな切り替わりが起きる月。
- 4月まで:たけのこ(地上)にエネルギーを送る
- 5月以降:地下茎(地下)にエネルギーを蓄えるフェーズへ
この切り替わりのタイミングをしっかりサポートしてあげること。
それが、来年の収量と品質を決める重要なポイントです。
葉のサイン:表年・肥料が効いている竹林は葉がちらちら落ちる
表年の竹林や、しっかり肥料が効いている竹林は、 葉がちらちら落ちている状態 になります。
これは竹が「葉を入れ替えている」健康なサイン。
心配はいりません。
竹林の端や日が当たる場所には雑草
たけのこシーズンが終わった頃から、 竹林の端や日が当たる場所には雑草が一気に生えてきます。
放っておくと管理が大変になるので、5月のうちに対処しておきます。
5月にやる作業
① お礼肥(最重要!)
5月の最重要作業がこれ。
- 時期:5月中頃
- たけのこを生やしたエネルギーを補給するための施肥
- これをやらないと来年の収量と品質に直結
肥料の選び方・配分・量については、別記事で詳しくまとめています。
→ たけのこ栽培は肥料が9割|10aで1t収量を目指す施肥カレンダーと配分プラン
② 後から生えてくる「後生え(あとばえ)たけのこ」の除去
肥料が効いて元気な竹林ほど、 シーズンが終わった後から、小さくて細いたけのこが生えてきます。
これを「後生え」と呼びます。
1週間に1回は潰してまわる
放置するとマズいので、 1週間に1回は竹林を見回って、後生えのたけのこを潰します。
理由は2つ。
- エネルギーを消費する:地下茎にエネルギーを戻したいのに、後生えに使ってしまう
- 後が大変:放置して大きくなると、竹林が密になりすぎて整備が困難になる
足で踏みつぶす、鎌で切るなど、見つけたらその場で処理。
③ 雑草対策(草刈り+必要なら除草剤)
草刈り
竹林の 端と内部 を草刈りします。
竹林の中は基本暗いので雑草は少ないですが、開けた場所や日が差し込むエリアは要注意。
あまりにしつこい場合は除草剤
手刈りでは追いつかないほど雑草が酷い場合は 除草剤 という選択肢も。
ただし、 必ず「たけのこ・竹に登録のある薬剤」を使ってください。
おすすめ:バスタ液剤
私が使っているのは バスタ液剤。
2026年5月1日時点で、たけのこに農薬登録があります。
⚠️ 重要な注意点:
- 収穫30日前まで が散布期限
- 必ず最新の登録情報を確認してから使用
- ラベルの使用方法・希釈倍率を厳守
※登録情報は更新されることがあります。
使用前に必ず最新の登録状況をご確認ください。
④ 先止め(さきどめ)
先止め(竹の上部を切り落とす作業)も5月にやる作業のひとつ。
適期は「枝の一番下が出たくらい」
新しい竹(今春生えたたけのこから育った竹)の 枝の一番下が展開し始めた頃。
これが、先止めのベストタイミングです。
適期が意外と短い
| タイミング | 結果 |
|---|---|
| 早すぎる | 折れすぎる(必要以上に切れてしまう) |
| 適期 | きれいに折れる |
| 遅すぎる | なかなか折れない(硬化してしまう) |
数日のずれで折れ方が変わります。
こまめに観察するのがコツ。
5月の作業まとめ
| 作業 | 時期 | 重要度 |
|---|---|---|
| お礼肥 | 5月中頃 | ★★★★★ |
| 後生え除去 | 5月〜6月、毎週1回 | ★★★★ |
| 草刈り | 5月中 | ★★★ |
| 除草剤(必要時) | 雑草の状況による | ★★ |
| 先止め | 枝の一番下が出た頃 | ★★★ |
5月のチェックリスト
- 葉が落ちているか確認(健康サイン)
- お礼肥を5月中頃に投入
- 後生えたけのこを毎週見回って処理
- 竹林の端・内部の草刈り
- 必要なら登録のある除草剤を使用
- 新しい竹の枝の出方をチェック(先止め適期)
5月の作業をしっかりやれば、6月以降の管理がぐっと楽になります。
そして来年のたけのこの品質と収量が大きく変わります。
1年でいちばん忙しい時期ですが、 いちばん投資効果が高い月 でもあります。
コメント